こんな会話のやりとり

 こんな会話のやりとりが、どこへいっても、工員たちと房枝たちとの間にとりかわされた。美少女たちの頬は、トラックの上で、すっかり紅潮して、花にもましてうつくしく見えた。
 彦田博士の極東薬品株式会社の前でも、この花と少女のトラックは止まった。そして、一番見ごとな花籠が贈られた。

 社長の彦田博士は現れなかったが、副社長以下の幹部が、門前に総出となって、花の慰問隊を出迎えた。
 房枝たちが、その花籠を贈呈している途中で、会社の玄関から、一人の上品な夫人が現れた。その夫人こそ、彦田博士の夫人道子であったが、夫人は、目のさめるような大花籠にしばらく気をうばわれ、たたずんでいるうちに、さっと驚きの色が浮かんだ。それは、思いがけない房枝の姿を見つけたからであった。
「まあ、あなたは房枝さんでしょう。まあまあ、房枝さんでしたわね。よくきてくだすったのね。こんなところでお目にかかれるなんて」
 夫人は、房枝のそばへ駈けよって、うれしさのあまり、ついに声が出なくなったほどであった。

世田谷 インプラント 信じる者は救われる?でも努力も必要!
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